北朝鮮・寧辺の軽水炉は“来年の夏頃には本格稼働” 韓国国防相
臨界に達したと指摘されている北朝鮮寧辺の軽水炉について、韓国の国防相は、来年の夏頃には本格稼働するとの見方を示しました。
IAEA(=国際原子力機関)は今月、北朝鮮・寧辺の核施設で試運転をしていた軽水炉について、核分裂が安定して続くことを意味する「臨界」に達したとみられると明らかにしています。
これに関連し、韓国の申源シク(※)国防相は、軽水炉はいまのところ、極少量の核物質で原子炉を試験的に稼働させている状態との見方を示しました。その上で、来年夏頃に正常稼働すると分析していることを明らかにしました。
一方、軽水炉の使用済み燃料から核兵器に使われるプルトニウムを抽出できることが懸念されていますが、申国防相は、軍事転用のためのプルトニウム抽出について「可能性は低いがあり得るとみている」としています。
また、北朝鮮が原子力潜水艦を建造する方針を示していることから、軽水炉の稼働を通じて小型原子炉の研究を進める可能性もあると指摘しています。
(※さんずいに是)