北朝鮮の軽水炉「臨界」に達したか IAEAが明らかに “プルトニウム抽出”懸念
IAEA(=国際原子力機関)は、北朝鮮の寧辺の核施設で試運転をしていた軽水炉が臨界に達したとみられると明らかにしました。
IAEAのグロッシ事務局長は21日の声明で、北朝鮮が寧辺で試運転をしている軽水炉から温水が放出されていることが確認されたと明らかにしました。これは、核分裂が安定して続くことを意味する「臨界」に達したことを示している、としています。
北朝鮮は、軽水炉を発電に使うとしていますが、今後、この軽水炉でも使用済み燃料から核兵器に使われるプルトニウムを抽出できるようになるため、懸念が高まっています。
グロッシ事務局長は「軽水炉の安全性を評価するのに十分な情報はない」とした上で、「軽水炉の建設と運転を含む北朝鮮の核開発計画の進展を深く遺憾に思う」としています。