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G20サミット、首脳宣言採択して閉幕へ

2010年11月12日 15:59

 先進国に新興国を加えた20か国・地域(G20)が世界経済について話し合う首脳会議(金融サミット)は12日、首脳宣言を採択して閉幕する。

 12日午前の議論では、中国・胡錦濤国家主席が演説で「新興国の経済は、資本の大量流入の圧力に直面している」と指摘した。これは、金融を緩和して安いドルを生み出し、新興国にカネを流入させたアメリカの政策を批判したもの。胡主席は「国際金融市場が不安定で主要通貨の変動が激しい」と述べ、為替についても厳しい見方を示している。

 これに対し、日本政府関係者は「『為替レートの柔軟性を求めることが重要だ』という意見が多く出された」と話しており、こうした考え方の違いをどう宣言に盛り込むのか、せめぎあいが続いているもよう。また、経済の不均衡問題については、国ごとの黒字と赤字を一定の割合以内に抑える数値目標の導入は見送られることになった。

 不均衡をただすための緩やかなガイドライン作成を、いつまでにどのような形で目指すかを具体的な形で示すことができるのか。議長を務める韓国・李明博大統領は、12日午後4時から合意の結果を発表する予定。