ロシア側「リシチャンシクを完全に包囲」ウクライナ側の報道官は否定
ウクライナ東部・ルハンシク州でウクライナ側の最後の拠点とされるリシチャンシクをめぐり、ロシア側は「完全に包囲した」と主張するなど、制圧を目指した動きを加速させています。
ロシア側で現地に部隊を派遣しているチェチェン共和国のカディロフ首長は2日、リシチャンシク市庁舎とみられる建物の前で兵士がロシア国旗を掲げる動画を公開し、「街を支配下においた」と表明しました。
また、親ロシア派勢力の報道官は、ロシアメディアに対し、「リシチャンシクを完全に包囲した」と主張しています。
一方、ウクライナ側の報道官は、地元メディアに対し、「リシチャンシク付近では激しい戦闘が行われているが、街はまだウクライナ軍の支配下にある」と述べました。
アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は2日、「位置情報によると、ロシア軍がリシチャンシク市内を動き回っていて、ウクライナ軍はほとんど残っていない」と指摘。「ロシア軍が今後数日のうちにルハンシク州の残りの領土を支配する可能性が高い」と分析しています。