“黒海の要衝”からロシア軍が撤退「穀物の搬出に協力するため」
ウクライナの南に広がる黒海の要衝ズミイヌイ島からロシア軍が撤退しました。ロシア国防省はウクライナからの穀物の搬出に協力するためとしていて、輸出の再開につながるか注目されます。
ズミイヌイ島をめぐってはロシアが占領した後、激しい争奪戦が続いていましたが、ウクライナ軍幹部は先月30日「ロシア軍が攻撃に耐えきれず島を放棄した」と発表しました。
“島の奪還”をアピールするウクライナ側に対し、ロシア国防省は撤退を認める一方、「国連によるウクライナからの穀物の搬出に協力するため」と説明しています。
穀物の輸出再開につながるか注目される中、ロシアのプーチン大統領はインドネシアのジョコ大統領との会談で、輸出を妨害しているのはロシアではなく、ウクライナだと改めて主張しました。
プーチン大統領「ウクライナ軍が港に機雷を敷設した。除去するのを邪魔はしない。私たちが安全を保証する」
一方、ウクライナ東部のリシチャンシクではロシア側が攻勢を強めていて、親ロシア派は街の北西に強力な拠点を築いたと主張しました。
地元の知事も「絶えず砲撃を受けていて、行き来はかなり難しい」と、街が包囲されつつあることを認めています。