ウクライナとロシア側 捕虜144人互いに交換…侵攻開始後“最多”
ウクライナ国防省と親ロシア派部隊は29日、それぞれ144人の捕虜を交換したことを明らかにしました。侵攻開始後の捕虜交換としては、最多だということです。
これは、ウクライナ国防省と親ロシア派の部隊がそれぞれのSNSで公表したものです。ウクライナ側の捕虜の多くは火傷や骨折、手足の切断などのけがをしていて、144人のうち95人は南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所にいた兵士らだということです。
ウクライナ国防省によりますと、今回の捕虜交換は、侵攻開始以降、最も人数が多かったということです。
こうした中、ウクライナ南部ミコライウでは29日、住宅がミサイル攻撃をうけ地元当局によりますと、これまでに5人が死亡したということです。
ゼレンスキー大統領「今日のロシアのミコライウへの攻撃だけでも一度に10発のミサイルを発射し、そのすべてが民間人を標的に狙ったものだ」
また、東部ルハンシク州では、ウクライナ側の最後のとりでとされるリシチャンシクに通じる道路が分断され、親ロシア派の部隊は「物資補給を完全に遮断した」と宣言しました。
リシチャンシクはロシア側が包囲しているとみられ、アメリカの政策研究機関は「ウクライナ軍は近くルハンシク州から撤退する可能性が高い」とも分析しています。