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なぜ?米大統領が古い橋のたもとで演説

2011年11月3日 13:49

 アメリカ大統領選挙まで約1年。再選に不可欠とされる失業率の改善のために雇用対策法案の早期可決を図りたいオバマ大統領は、このところ意外な場所で演説を繰り返している。

 「現在抱えている経済的な問題を解決できるのは議会の行動です」-オバマ大統領が2日の演説場所に選んだのは、修理が必要といわれるほど老朽化が進んだ、ワシントンの古い橋のたもと。オバマ大統領はこのところ、オハイオ州の古い橋や近代化を進めている学校などで演説を精力的にこなしている。これは、9月に議会に提出した橋や道路、学校の整備などを盛り込んだ雇用対策法案が、野党・共和党の抵抗で成立のメドが立たないためで、実際に整備が必要な橋などの前で国民に法案の必要性を訴え、野党に協力を促そうというのだ。

 しかし、失業率が改善しない責任を議会に押しつけるかのような発言には批判的な声もあり、オバマ大統領の戦略が功を奏するかは未知数だ。

 一方、共和党の候補者レースでは、人気が急上昇したハーマン・ケイン氏にセクハラ疑惑が浮上した。選挙戦への影響は否めず、こちらも混沌(こんとん)とした状況が続いている。