北朝鮮・金正日総書記の死去を受け、北朝鮮の最大の支援国・中国は１９日、金総書記に哀悼の意を示すとともに、三男で後継者・金正恩氏への後継体制を支える姿勢を明らかにしている。

　中国外務省は、１９日の会見で「偉大な指導者である金総書記は中国人民の親しい友人で、中朝友好に重要な貢献をした」と述べ、哀悼の意を示した。また、中国指導部が北朝鮮へ送った弔電の中で「金正恩同志の指導の下、北朝鮮が強盛国家を建設し、前進すると信じている」と述べ、経験の浅い正恩氏への後継体制を中国として支えていく姿勢を鮮明にしている。

　朝鮮半島の安定を最も重視する中国は、金総書記が死去したことで動揺が広がり、北朝鮮が不安定化することを恐れている。

　北朝鮮との国境にある中国東北部・丹東では、住民の話によると、日中、北朝鮮側で銃を持った軍人の数が増えた。現在は平静だということだが、今後、北朝鮮からの難民の流入や不測の事態に備え、警備を強化していくものとみられる。