国防予算削減、「二正面作戦」放棄へ~米国
アメリカ・オバマ大統領は5日、国防予算を今後10年間で約38兆円削減する新たな国防戦略を発表した。これにより、大規模な2つの地域の紛争に備える「二正面作戦」は放棄することになった。
オバマ大統領は、厳しい財政状況を受け、聖域とされてきた国防予算の見直しを進め、今後10年で約4900億ドル(約38兆円)を削減することを決めた。軍の規模が縮小されることから、今後は大規模な軍事作戦を2つの地域で同時に行う「二正面作戦」が不可能となる。オバマ大統領は「イラク戦争が終結し、国防戦略を転換する時期に来ている。さらにアメリカの経済を強化しなければならない」と述べた。
一方で、中国が「アメリカの安全保障や経済に影響を与える可能性がある」として、アジア太平洋地域の戦力を強化する方針を強調した。