今年は世界で選挙や指導者の交代が集中する年。その最初の審判となる台湾総統選挙の投票が１４日に行われる。現職と最大野党の候補が、終盤戦まで大接戦を繰り広げている。

　台湾総統選挙には３人が立候補しているが、現職・馬英九総統（６１）と最大野党・蔡英文主席（５５）の事実上の一騎打ちとなっている。最大の争点は中国との「つきあい方」だ。４年間の任期中、中国との関係改善を進めた馬総統は、対中関係が安定し、台湾の経済が成長したと実績をアピールし、２期目の当選を目指している。これに対し、蔡主席は急速な中国接近で貧富の格差が広がったと馬総統を批判した上で、「与党との連立も視野に、対中関係や経済の安定に努める」と述べた。

　世論調査では、馬総統と蔡主席の支持率の差は数ポイントしかなく、台湾メディアの関係者も「最後まで予測がつかない」と話している。投票は日本時間１４日午前９時から行われ、１４日夜には、今後４年間の台湾の担い手が決まる見通し。