ウクライナの首都キーウ近郊のブチャで民間人とされる遺体が多数見つかったことなどについて、ロシアのプーチン大統領が初めて言及し、ウクライナによる下品な挑発行為だと非難しました。

多くの市民が亡くなったブチャでは、行方が分からなくなっている家族や知り合いを捜す人の姿が見られました。

ブチャ市民「何の理由があって彼を撃ったんだ。友人を亡くした。なんてやつらだ…ロシアのやつらはケダモノだ」

街に残った人たちが、亡くなった市民の埋葬を行っています。

こうしたブチャの状況について、プーチン大統領は6日、ハンガリーの首相との電話会談のなかで、ロシア軍は民間人を殺害していないと強調した上で、ウクライナによる下品な挑発行為だと非難しました。プーチン大統領がこの問題に言及するのは初めてです。

一方、ロシア軍の激しい攻撃が続く南東部マリウポリの地元当局は、亡くなった住民が数万人にのぼる可能性があるとSNS上に投稿しました。また、ロシア軍が遺体を回収し、焼却しているとしています。

こうした中、アメリカはロシアへ追加制裁を科すと発表しました。ロシア最大手の銀行「ズベルバンク」などのアメリカ国内の資産凍結などが含まれ、プーチン大統領の2人の娘も制裁対象に加えるとしています。

各国が制裁を強める中、ロシア外務省のザハロワ報道官は6日、日本の対ロシア制裁に対し報復措置を取る可能性を示唆しました。ザハロワ報道官は、「日本は反ロシアヒステリーを強めている」とした上で、「さらなる対抗措置を取る」と述べています。