米研究機関 ロシア側“投降者人数誇張か”
ロシア国防省は20日、ウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所を完全に制圧したと発表し、マリウポリを掌握したと主張しました。
ロシア国防省は20日、マリウポリでウクライナ側の最後のとりでとなっていたアゾフスタリ製鉄所について、完全に解放したと発表しました。ショイグ国防相がプーチン大統領に、製鉄所とマリウポリを完全に制圧し作戦が終了したと報告したということです。
製鉄所からは20日に最後の531人が投降し、16日からの投降者はあわせて2439人になったと発表、現地の治安組織「アゾフ連隊」の司令官も投降し、「特別な装甲車」で移送したとしています。
一方、アメリカの政策研究機関は20日、ロシア側が発表する投降者の人数が誇張されている可能性があるとの見方を示しました。ウクライナ兵と交換可能なロシア人捕虜の数を最大限増やすためなどの理由が考えられるとしています。
こうした中、ショイグ国防相は20日、制圧を目指している東部の2つの州のうち、ルハンシク州全域を近く支配下におくとの見通しを明らかにしました。
ロシア軍は20日も各地で攻撃を続け、東部ハルキウでは文化施設を空爆、11歳の子供を含む7人がケガをしたということです。