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ギリシャ、首相に新民主主義党党首

2012年6月21日 8:05

 再選挙で緊縮財政の継続を訴える政党が勝利したギリシャで20日、連立協議が合意に達し、第1党「新民主主義党」のサマラス党首が首相に就任した。

 連立協議では、第1党の新民主主義党を軸に、これまでともに連立政権として緊縮策を実行してきた第3党と、緊縮策の段階的廃止を求める第6党が協力することで合意した。2つの党は、所属議員は入閣させず、閣外から支援する。サマラス首相は「できる限り早く国民を危機から救うため、必要な策を実行する」と述べた。

 ギリシャでは、増税やリストラなど緊縮策が次々に実施され、失業率も20%を超えている。サマラス首相は選挙戦で、財政支援の条件を緩和するため、EU(=ヨーロッパ連合)などと再交渉すると訴えたが、EU側がどこまで応じるかは未知数だ。

 ユーロ離脱まで懸念された政治的混乱はひとまず収束しそうだが、新政権は国内外の厳しい視線の中、財政再建という難題に取り組むことになる。