×

憲法を強行採決、政権批判拡大か エジプト

2012年11月30日 9:16

 民主化運動でムバラク政権が崩壊したエジプトで29日、新憲法の草案の採決が行われている。しかし、野党勢力の反対を押し切って採決に踏み切った形で、政権への批判がさらに強まりそうだ。

 憲法の草案は、29日に開かれた新憲法起草委員会で採決が行われている。採決に反対する野党勢力はボイコットしており、草案は賛成多数で可決される見通し。

 新憲法は、独裁体制を防ぐため大統領の多選などを禁じるもので、可決されれば来月にも国民投票に掛けられる見通し。

 一方で今回、政権側が野党の反対を押し切って採決に踏み切ったことで反発がさらに広がりそうだ。首都・カイロなどでは先週、モルシ大統領が権限の強化を発表したことをきっかけに抗議デモが続いており、30日にも新たなデモが呼びかけられるなど、混乱が広がっている。