ロシア軍“東部2州掌握”へ大規模攻撃 ゼレンスキー大統領「我々は戻ってくる」
激しい攻防が続くウクライナ東部。これまで防衛を続けてきたルハンシク州からウクライナ軍が撤退を余儀なくされています。
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ロシアは、ウクライナ東部の掌握を目指しています。ウクライナ東部ドネツク州にあるスロビャンシクの市長は3日、ロシア軍の大規模な砲撃による被害の様子をSNSに投稿しました。6人が死亡し、15人がケガをしたとしています。
同じく東部のルハンシク州でも、ロシア軍は大規模な攻撃を行ってきました。
地元の住民
「口にするのも怖いです。とても危険です」
ロシア国防省は3日、ルハンシク州のリシチャンシクを陥落させたと発表しました。
ウクライナ軍の司令部も、リシチャンシクからの撤退を余儀なくされたと明かしました。司令部は「防衛を続ければ致命的な結果につながり、兵士の命を守るため撤退を決定した」としています。
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「領土は取り戻すが人命が何よりも大事。我々は戻ってくる」
東部2州のうち、ルハンシク州を制圧したロシア軍。今後、東部2州を掌握するため、ドネツク州スロビャンシクへの攻撃をさらに進めるとみられます。
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こうした中、ゼレンスキー大統領は3日、オーストラリアのアルバニージー首相と初めて会談しました。アルバニージー首相は、ウクライナへの武器の供与を拡大するとしました。
オーストラリア アルバニージー首相(キーウ、3日)
「我々は軍用車両14台と装甲車20台を追加で供与する」
また、アルバニージー首相はロシア産の金の輸入禁止など、ロシアへの経済制裁を拡大するとしました。
ウクライナ ゼレンスキー大統領(キーウ、3日)
「ロシアと戦争中だ。(武器が)足りない。オーストラリアの支援に感謝する」
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一方、ロイター通信によりますと、ウクライナ側はトルコがロシアの貨物船をだ捕したと発表。ウクライナ側は、ロシアの貨物船がウクライナから盗んだ穀物を運んでいたと主張しています。