韓国行政安全相の弾劾訴追案「可決」罷免判断まで職務停止 梨泰院・転倒事故
150人以上が死亡したソウル梨泰院の転倒事故をめぐり、8日、韓国の国会で警察を統括する閣僚の弾劾訴追案が可決されました。憲法裁判所が罷免を認めるか判断するまで職務が停止されることになります。
韓国の警察などを統括する李祥敏行政安全相に対する弾劾訴追案は、8日午後、国会で可決されました。
国会で多数派を占める野党は、梨泰院の転倒事故で責任をめぐり李氏の辞任を求めていましたが、これに応じなかったため、弾劾訴追案の提出に踏み切りました。
李氏の職務は停止され、今後、憲法裁判所が罷免を認めるかどうか、判断を下します。
これまで韓国で弾劾訴追案が可決されたのち、実際に罷免されたのは朴槿恵元大統領のみです。
韓国大統領府は「議会の歴史に恥ずかしい歴史として記録されるだろう」との立場を明らかにしています。
韓国メディアは、憲法裁判所での検事役を与党議員が務めることや、そもそも弾劾の要件を満たしているのか疑問の声もあることから実際に罷免されるかは不透明との見方を伝えています。