中東のパレスチナ自治区で、イスラエル人の少年とパレスチナ人の少年（１６）が殺害され、双方の緊張が高まっている問題で、６日、パレスチナ人の少年の殺害に関与した疑いで容疑者６人が逮捕された。

　パレスチナ人の少年は２日に車で連れ去られ、焼死体で発見された。先月、イスラエル人の少年３人が殺害されたことへの報復とみられ、各地で衝突が起きるなど、緊張が高まっていた。イスラエルのメディアは６日、パレスチナ人の少年の殺害に関与した疑いで容疑者６人が逮捕されたと伝えた。いずれもユダヤ教徒の過激派とみられている。

　パレスチナ人の少年を殺害した容疑者が逮捕されたとの一報が入ると、少年の自宅の前には、その死を悼むパレスチナ人がさらに集まってきた。殺害された少年の母親は「（逮捕と聞いて）少しは気持ちが楽になりましたが、最初からユダヤ人の犯行だとわかっていました」と話した。

　イスラエルは容疑者の早期逮捕で事態の沈静化を図りたい考えだが、パレスチナ側の不信感は根強く、混乱が収束に向かうかどうかは不透明。