ミャンマーを訪れている岸田外相は９日、韓国の尹炳世外相と会談し、「良好な日韓関係は相互の利益だ」と述べた。日韓の外相が会談を行うのは約１０か月ぶりのこと。

　岸田外相「良好な日韓関係は相互の利益であり、アジア太平洋地域の平和と安定に不可欠であると考えています」

　尹外相「ここ１年間の対日関係を振り返ると、良い知らせよりも、そうでない知らせの方が多かったように思います」

　会談の冒頭、岸田外相は「日韓関係の進展に向けて率直な意見交換をさせていただきたい」と述べた。これに対し韓国の尹外相は、「河野談話検証の強行などによって、両国関係は大きく損傷した」と非難した上で、「関係改善のため、日本側に知恵と政治力を発揮していただきたい」と求めた。

　会談では両国が今後も様々なレベルで意思疎通を行っていくことで一致したということだが、首脳会談開催の見通しについて岸田外相は会談終了後、「様々な意思疎通を図りながら高い政治レベルでの対話につなげていきたい」と述べるにとどまった。