中国当局、教会や十字架など相次ぎ強制撤去
キリスト教徒が急増する中国で、当局が十字架や教会そのものを強制撤去する動きが相次ぎ、当局とキリスト教信者の間で対立が深まっている。
キリスト教信者が多い浙江省温州では、27日と28日だけで少なくとも3か所の教会の十字架が違法な建築との理由で当局に強制撤去された。十字架を取り外された教会は、省全体でこれまでに300か所以上にのぼる。4月下旬には完成間近だった教会の建物そのものが違法建築だとして、すべて解体、撤去されたケースもある。こうした動きに信者らは猛反発しており、当局との間で激しい衝突が起きケガ人も出ている。
中国では貧富の格差などを背景にキリスト教信者が急増し、すでに共産党員の数を超える1億人以上に達しているとみられる。当局は、キリスト教の影響力が増すことに神経を尖(とが)らせているものとみられる。