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“国家分裂企て”ウイグル族学者に来週判決

2014年9月19日 23:06

 中国のウイグル族の実情をインターネットなどで発信し、国家分裂を企てた罪で起訴された著名なウイグル族学者の裁判が18日に結審し、23日に判決が言い渡されることがわかった。

 ウイグル族で中央民族大学の准教授を務めるイリハム・トフティ氏は、今年1月、北京の自宅で警察当局によって拘束され、その後、国家分裂を企てた罪で起訴された。

 弁護士によると、17日から2日間、新疆ウイグル自治区・ウルムチで行われた裁判で、イリハム氏は「いかなる分裂活動に参加したことも、分裂をはかるグループを組織したこともない」と述べ、起訴内容を全面的に否認した。

 中国国営の中央テレビは19日、「公開審理し、被告人の権利を十分保障した」などと初めて裁判について報じたが、イリハム氏の発言内容は一切伝えていない。

 弁護士によると、判決は来週23日に言い渡される予定。イリハム氏の逮捕・起訴については政治的迫害との見方が強く、アメリカ政府をはじめ国際社会からは懸念の声が上がっている。