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APEC 首脳宣言採択し閉幕

2014年11月11日 22:37

 21の国と地域が参加して中国・北京で開かれていたAPEC(=アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議は11日、自由で開かれた貿易・投資を追求していく姿勢を確認する首脳宣言を採択して閉幕した。

 首脳宣言には、域内の自由な貿易・投資の拡大をめざすFTAAP(=アジア太平洋自由貿易圏)の早期実現へ向けた工程表が承認されたことが盛りこまれた。FTAAPは中国が旗振り役を務めるもので、習近平国家主席は「歴史的な一歩」だと意義を強調、議長国としてのリーダーシップをアピールした。

 習主席「会議では大きな成果を挙げられ、想定していた目標を実現できたと皆が満足している」

 APEC閉幕後、習主席はアメリカのオバマ大統領と夕食をとりながら意見を交わした。12日も約4時間にわたり会談する予定で、米中関係強化へ向けた力の入りようが伺える。一連の会談で習主席は、エボラ出血熱対策などでの国際的な協力を通じ、中国がアメリカと肩を並べる「新型の大国関係」にあると知らしめたい考え。

 一方のオバマ大統領は、テロ対策などでは中国と協調しつつ、香港の学生デモに象徴される人権問題など、中国にとって耳の痛いテーマも提起することにしている。

 立場の異なる政治的な問題でどこまで相手を引き寄せることができるのか。両首脳の綱引きが繰り広げられる。