ＥＵ（＝ヨーロッパ連合）によるギリシャへの金融支援の見直しをめぐって、ギリシャのチプラス首相とユーロ圏財務相会議の議長が会談し、妥協点を探るための実務者協議を開くことで合意した。

　緊縮策からの脱却を訴え、先月就任したチプラス首相は、緊縮策を条件に受けてきたＥＵなどからの金融支援について、今月末に迫った期限の延長を拒否する方針を示している。再びギリシャが経済危機に陥る懸念が出る中、１２日、チプラス首相が就任以来、初めてＥＵ首脳会議に出席したが、会議はウクライナ問題が中心となり、ギリシャ問題についての具体的な議論は行われなかった。

　こうした中、ロイター通信によるとチプラス首相は１２日、ユーロ圏財務相会議の議長と会談し、妥協点を探るための実務者協議を開くことで合意した。チプラス首相は「双方の受け入れ可能な合意が得られることを期待する」としており、１６日に開かれる予定のユーロ圏財務相会議を前に事態の打開に向けた動きが続いている。