中谷防衛相「中国は周辺国と協力し解決を」
30日、アジア・太平洋地域の国防相などが参加する「アジア安全保障会議」で演説した中谷防衛相は、南シナ海や東シナ海で「現状変更を試みる動きがある」とした上で、中国を名指しして、周辺国と協力して問題解決にあたるよう呼びかけた。
「東シナ海においても、現状変更を試みる動きがあります。我が国をはじめ、周辺諸国はこうした状況に不安を抱いております。圧力によるのではなく、対等の立場から、協力して未来を切り開いていく責任があります。私は中国を含む各国が、このような責任ある立場でふるまうことを、期待をいたします」-中谷防衛相はこのように、日本の尖閣諸島を含む東シナ海に中国が防空識別圏を設定したことなどを批判した上で、中国を名指しして、周辺国と協力して問題解決にあたるよう呼びかけた。
さらに、その後、行われた日米防衛相会談では、力による現状変更には反対することで一致した。
これに先立って中谷防衛相は中国軍の孫建国副総参謀長と挨拶を交わした。
孫副総参謀長「ともに日中関係をうまく建設するよう、正常な方向、良い方向へ推し進めるよう期待します」
29日に行われた日中次官級会談では、空と海で偶発的な衝突を防ぐため、「連絡メカニズム」の早期署名と、運用開始に向けた作業を進めることで一致している。