中国を訪問中の麻生副総理兼財務相は５日、共産党序列７位の張高麗副首相と会談した。張副首相は歴史問題でけん制しつつも、日本との経済分野の協力をさらに深める意欲を示した。

　麻生副総理と張副首相の会談は５日午後、北京市内で約１時間行われた。

　張副首相「歴史を直視して矛盾を解消し、リスクをコントロールして協力を強化し、両国関係を正常化させる」

　麻生副総理「両国間の経済関係がさらに発展することが、両国関係や世界経済にとっても望ましいとの認識が共有された」

　また、麻生副総理は歴史認識について、「安倍総理の思いは、歴代総理と変わらない」などと伝えたという。

　６日には、両国の財政当局が経済分野について話し合う「日中財務対話」が３年２か月ぶりに開かれる。対話では中国が主導するＡＩＩＢ（＝アジアインフラ投資銀行）など、両国のインフラ分野での取り組みも議論される見通し。