ロシア作戦統括司令官を任命 民間人への残虐行為に警戒感
ウクライナの首都キーウ近郊ではロシア軍の撤退後、民間人殺害の実態が次々と明らかになっています。ウクライナ当局はこれまでに1222人の遺体が見つかったとしています。
多数の民間人の遺体が見つかっているキーウ近郊のブチャでは10日、新たに9人の遺体が掘り起こされました。AP通信によりますと、ロシア軍が撤退前に急いで埋葬したとみられるということです。
ウクライナの検事総長は、あわせて67人が埋められているとしています。また、キーウ州全体ではこれまでに1222人の遺体が確認されたことを明らかにしました。
東部のドニプロの空港でロシア軍がロケットを打ち込み、5人がけがをするなど各地で攻撃が続いています。ウクライナ当局は11日、死亡したこどもの数が、確認できただけで183人にのぼると発表しました。
こうした中、複数のアメリカメディアは、ロシアが軍事作戦を統括する司令官を、侵攻開始以来、初めて任命したと報じています。
サリバン大統領補佐官は10日、新司令官が過去にシリアで民間人への残虐行為を行っていたと指摘し、「今回も同じようなことが行われるだろう」と、警戒感を示しています。