ロシア軍、ヘリでウクライナ軍の車列を攻撃か
ウクライナの首都キーウ近郊では、ロシア軍が撤退後、民間人が殺害された実態が次々と明らかになっています。ウクライナの検事総長は、これまでに1222人の遺体が見つかったとしています。
ウクライナの検事総長は10日、イギリスメディアの取材に対し、キーウ州でこれまでに1222人の遺体が確認されたと明らかにしました。
ロイター通信は、キーウ近郊のブゾワで数十人の民間人の遺体が埋められているのが見つかったと伝えているほか、ウクライナ国防省は、ブゾワから17キロ離れたマカリウでも民間人132人の遺体が見つかったと明らかにしています。
地元メディアは、遺体は7日に集団墓地で発見され、射殺されていたということです。
マカリウから先月避難した男性は、現地に残った住民の証言として、無差別な攻撃が行われたと話しています。
マカリウから避難のビタリー・ジガアルコさん「銃撃された避難者の車がたくさんあって、遺体も車のなかにそのままの状態で残されていたと。ロシアの兵士は民間の車を射撃したんです」
ゼレンスキー大統領は9日、AP通信のインタビューに応じ、停戦協議は続ける考えを示しました。
ゼレンスキー大統領「誰だって自国民を拷問した者たちと交渉したくないだろう。それは理解できる。(しかし)この問題の外交的解決のための機会があるなら、失うべきではない」
こうした中、ロシア国防省は10日、軍用ヘリでウクライナ軍の車列を攻撃したとする映像を公開しました。
ロシア軍は、東部への攻勢を強めていて、最新の衛星写真では、東部ドンバス地方に向かう13キロに及ぶロシア軍の車列がとらえられています。