決議案採択 イラン制裁解除へ本格化
イランと欧米などが先週、核協議で最終合意したことを受けて、国連の安全保障理事会は20日、この合意を支持する決議案を採択した。これによりイランへの制裁解除に向けた手続きが本格化することになる。
決議案は全会一致で採択され、各国からは合意の確実な実行を求める意見が相次いだ。
アメリカ国連大使「今回の合意は、イランが国際社会に対して核を平和目的だけに使うという意志を示す機会になる」
イラン国連大使「イランは今回の同意に完全に応じる用意がある」
ただ、決議には条件が付けられている。IAEA(=国際原子力機関)がイランが合意内容を確実に履行しているかどうかを検証し、その検証結果が安保理で認められれば、制裁が段階的に解除されることになる。双方は来年初めまでの合意内容の履行を目指している。
一方で、解除されたとしてもイランが違反すれば再び制裁が課されることになる。ある国連関係者は「本当に解除にまで至るかは不透明で、イランの態度次第」と話している。約束通りに合意を守るのか。イランには引き続き国際社会から厳しい目が向けられることになる。