韓国の外務省は、今年の防衛白書で、日本と韓国が領有権を主張する竹島が例年通り、「わが国固有の領土」と記されたことについて「日本政府は歴史を正しく認識していない」と批判した。

　防衛白書では、竹島について例年通り、「わが国固有の領土」と記述されたが、これについて韓国の外務省は２１日午後、在韓国日本大使館の金杉総括公使を呼んで抗議した。また、報道官は声明で「日本は侵略の歴史を否定している」と主張した上で「戦後７０年を迎えても歴史を正しく認識できずにいる」と批判した。

　一方で報道官は、歴史問題と経済や安全保障を切り離して対応する外交姿勢は維持すると強調。日本との関係改善に向けた動きも出る中、韓国の政府関係者は来月、マレーシアで開かれるＡＳＥＡＮ（＝東南アジア諸国連合）地域フォーラムに合わせた日韓外相会談の開催に含みを残した。