防衛白書 中国に強い危機感示す
中谷防衛相は21日、閣議で今年の防衛白書を報告した。東シナ海や南シナ海で強引な海洋進出を続ける中国について、強い危機感を示している。
中谷防衛相「(中国の軍事動向は)国際社会の懸念事項であり、我が国としても今後も強い関心をもって注視をしていく必要があるという基本的認識に変化はない」
白書では中国の海洋進出について「高圧的とも言える対応を継続させ、自らの一方的な主張を妥協なく実現しようとする姿勢を示している」と批判した。さらに、南シナ海の埋め立てについても「急速かつ大規模の埋め立て活動を強行し、国際社会から懸念が示されている」として強い危機感を示した。
一方、北朝鮮の弾道ミサイル開発については「奇襲攻撃能力を含む部隊の運用能力の向上が示され、脅威がさらに高まっている」と強調している。
また、過激派組織「イスラム国」についても初めて本格的に取り上げ、「先進国でもテロのリスクが増大しており、我が国も無縁とは決して言えない」と警鐘を鳴らした。