北方領土に高速ネット網…ロシアが計画公表
ロシア政府は10日、北方領土と千島列島の開発を推進する今後10年間の計画を公表した。北方領土に高速インターネット網を敷設するなどのインフラ整備を進めて生活水準を引き上げ、実効支配を強化する狙いがあるとみられる。
ロシア政府が10日に公表した「社会経済発展計画」は、来年から2025年までの10年間に北方領土と千島列島の開発を推進するもの。計画によると、公共施設やインフラ整備に日本円にして約1340億円があてられる見通し。この中には、北方領土でのインターネット環境の高速化も盛り込まれ、択捉島と国後島、色丹島を総延長約940キロの海底光ケーブルで結び、2019年にも高速通信を可能にする計画。
ロシアは、北方領土の生活水準を引き上げることで住民の定着を進め、さらに、北方領土の遊休地をロシア国民に無償で分与する計画を進めるなど、実効支配を強化する狙いがあるとみられる。