ギリシャのチプラス首相が２０日、首相を辞任し、総選挙を行う意向を表明した。

　ギリシャのチプラス首相は、テレビ演説で「１月の総選挙で得た国民からの信任は尽きた」などと述べ、辞表を提出し、早期に総選挙を行うと表明した。総選挙の日程について、地元メディアは来月２０日が有力と報じている。

　財政危機に陥っているギリシャは、ＥＵ（＝ヨーロッパ連合）から３年間で最大１１兆９０００億円の支援を受ける見返りに、増税などの財政再建策を受け入れた。しかし、この支援受け入れを議会で採決する際に造反が相次ぎ、与党は実質的に過半数を割り込んでいる。

　今回の表明には、チプラス首相の支持率が高いうちに選挙を行い、求心力を高める思惑があるとみられるが、政治の混乱が続けば財政再建が遅れる可能性もある。