女性の地位の向上を目指す国連機関、ＵＮＷｏｍｅｎの事務所が日本に開設された。３０日に行われた開所式には女性の活躍推進を成長戦略の中核に据える安倍首相も出席した。

　ＵＮＷｏｍｅｎは男女平等に向けたキャンペーンや、紛争や災害が起きた地域での女性の保護活動などを行っている。３０日の日本事務所の開所式には安倍首相も出席した。

　安倍首相「２１世紀を女性に対する人権侵害のない世紀にしていきます。ここに日本事務所が開設されたことにより、若い人たちにも、日本の、そして世界の女性めぐる課題について考え、行動していただく良い機会になると確信しております」

　ＵＮＷｏｍｅｎが日本に事務所を開設するきっかけとなったのは、安倍首相がおととし、国連総会で行った演説だった。

　安倍首相「日本の内でも紛争下の地域、貧困に悩む国々でも『女性が輝く社会』をもたらしたいと私は念じます」

　安倍首相は、演説の半分以上を女性の権利向上や活躍といった内容に費やし、ＵＮＷｏｍｅｎの活動に貢献すると明言した。ムランボ＝ヌクカ事務局長は日本のリーダーシップに期待していると話す。

　ＵＮＷｏｍｅｎ・ムランボ＝ヌクカ事務局長「日本には女性の権利向上の推進で世界をリードし続けていってもらいたい」

　日本事務所は主にＵＮＷｏｍｅｎの活動を広報する役割を担う。

　ＵＮＷｏｍｅｎ日本事務所・福嶌所長「途上国で女性が厳しい環境にあるところが多い。日本の方々にも、そういう状況を理解いただいて協力あおげればと思う」

　いわゆる従軍慰安婦問題で女性の人権に関しマイナスなイメージも持たれている日本。安倍政権は女性の活躍推進で国際貢献する意欲を示すことで前向きな姿勢をアピールしたい考え。