シリア情勢4者会談 米露の隔たり埋まらず
内戦が続くシリア情勢をめぐりアメリカ、ロシアなど4カ国の外相が23日、オーストリアのウィーンで会談したが、アサド大統領の退陣を求めるアメリカなどと政権を存続させた形での問題解決を図るロシアとの立場の隔たりは埋まらなかった。
会談にはアメリカ、ロシアに加え、トルコとサウジアラビアの外相が参加した。会談終了後、アメリカのケリー国務長官は「協議は建設的だった。全ての関係者は戦闘を終わらせ、シリアの政治的移行を進ませることで合意した」と述べたが、アサド大統領の処遇をめぐる立場の隔たりは埋まらなかった。
ロシアのラブロフ外相は「アサド大統領の将来はシリアの国民が決めるべきだ」とけん制している。
ケリー長官は、参加国を広げて来週にも再び協議を行いたい考えを示したが、ロシアとアメリカとの対立は根深く、事態打開の糸口が見いだせるかは不透明。