同時多発テロ 当時現場にいた人々が語る
日本時間14日朝、フランス・パリで起きた同時多発テロで、襲撃犯による立てこもりが起きた劇場「バタクラン」は、アメリカのロックバンドによるコンサートの最中だった。地元メディアによると、当時、劇場には1500人の観客がいて、約100人が死亡したという。
劇場にいた男性は「自動小銃を持った若い2人の男が『床に伏せるように』と言った。その後、彼らは銃撃した」と話し、同じく劇場にいた女性は「私たちはトイレに逃げて隠れ、ドアをぴったり閉めていました。すぐ近くで最後の犯人が殺害されたので怖かった」と語った。
フランスメディアによると、その後、治安部隊が突入した際に4人の犯人が死亡、そのうち3人は自爆したという。
「爆発だ、逃げろ!!」-パリ郊外では、フランス対ドイツのサッカーの親善試合の最中、スタジアム付近で自爆テロを含むとみられる複数の爆発が発生した。
スタジアムでは当時、オランド大統領も観戦していた。地元メディアは警察の情報として、3人の犯人がベルトにつけた爆発物を起爆させたと伝えている。
試合を観戦していた田中憲行さん(テレビ金沢)は、「試合の途中に大きな爆発音が2度ほどありました。駅に向かう途中にまた大きな音がなった。大勢の人が逃げる光景がありました」と話している。
また、スタジアム近くにいた男性は、「電話を終えたとき突然、目の前で爆発した。携帯電話を見たら助かったことが分かった」「もしなければ破片が頭に当たっていたでしょう」と携帯電話を手にしながら話した。
そのほかにも、市内のレストランなどで、銃の乱射があった。検察当局によると、事件が起きたのは合計6か所で、死者はこれまでのところ120人を超えるとみられている。ロイター通信によると、ケガ人は200人に上るという。
一連の事件に日本人が巻き込まれていないか、日本大使館が情報報収集を急いでいる。