EU改革案 移民の社会保障一部制限認める
EU(=ヨーロッパ連合)からの離脱を避けるためイギリスのキャメロン首相がEUに対し改革を求める中、EUのトゥスク大統領は2日、加盟国が移民に対する社会保障を一部制限することなどを認める改革案をまとめた。
イギリスでは、今年後半にもEU離脱の是非を問う国民投票が行われる見通しで、キャメロン首相は離脱を避けるために、EUの改革を訴えていた。
こうした中、EUのトゥスク大統領が2日に明らかにした改革案では、加盟国で社会保障に深刻な影響がある例外的な状況が起きた場合に、労働手当など移民に対する社会保障の一部を最大で4年間、制限できるとしている。
この改革案の内容はイギリスの要求に一部応じた形で、キャメロン首相は「良い条件だ」と評価している。しかし、移民を送り出す東ヨーロッパ諸国などからは「EUの理念に反する」などと反発も予想され、18日から予定されているEU首脳会議で合意に達するかは不透明。