北“人工衛星” 中国のメンツつぶされた形
北朝鮮が、今月8日から25日の間に人工衛星を打ち上げる計画があると、国際機関に通告した。核実験に続く事実上の“ミサイル”発射通告に、国際社会は強く反発している。
船舶の安全などを扱うIMO(=国際海事機関)への通告によると、北朝鮮側は今月8日から25日の日本時間午前7時半から午後0時半までの間に、「地球観測衛星『光明星号』を打ち上げる」としている。
飛行ルートは前回とほぼ同じで、朝鮮半島から南に向け発射するとしている。ロケットの1段目が韓国の西の黄海に落下し、その後「フェアリング」と呼ばれる衛星のカバーの部分が済州島の南西の海域に、そして、ロケットの2段目がフィリピンのルソン島沖に落下するとしている。沖縄の石垣島上空付近なども通過するとみられる。
北朝鮮のミサイル発射施設は増築されていて、前回よりも大型のミサイルが発射される可能性もある。
一方、通告があった2日、北朝鮮の核やミサイルの問題を協議するため、中国の武大偉・朝鮮半島問題特別代表が北朝鮮を訪問した。その滞在中に、事実上のミサイル発射計画が明らかになり、メンツをつぶされた形で、中国側はミサイル発射をやめるよう求めるものとみられる。