候補者選び連勝 自信強めるトランプ陣営
アメリカ・大統領選挙の候補者レースは20日、第3戦が行われ、民主党はクリントン前国務長官が、共和党は不動産王のトランプ氏が、それぞれ2勝目を挙げた。
一部の世論調査では全米の支持率でサンダース氏に逆転を許すなど盤石とは言えないクリントン氏だったが、白人以外の有権者の支持を集め、逃げ切った。次の第4戦の事前予測でも大きくリードしていて、今後に向けて弾みをつけた形。
得票率は集計率95%の段階で、クリントン氏が53%、サンダース氏が47%だった。クリントン氏は「(勝利を)疑った人もいるだろうが、私たちは疑わなかった。勝利はみんなのものだ」と述べた。
一方、共和党はトランプ氏が2位以下を突き放し、連勝した。NBCテレビによると、開票率99%時点の得票率は、トランプ氏が33%、ルビオ上院議員が23%、クルーズ上院議員が22%だった。トランプ氏は「(次の戦いとなる)ネバダ州で大きく勝ちましょう!偉大なアメリカを再び取り戻そう!」と述べた。
NBCテレビの出口調査では、投票した人の73%が、トランプ氏が掲げる「イスラム教徒の入国禁止」を支持すると答えている。こうした公約への根強い支持も勝因と見られ、トランプ陣営も今後の戦いに自信を強めている。
トランプ陣営の広報、カトリーナ・ピアソン氏は、「今回の勝利は(多数の予備選が行われる)『スーパーチューズデー』での支持につながる。トランプ氏の経済、安全保障政策が支持されている」と話した。
当面は事実上、ルビオ上院議員、クルーズ上院議員と三つどもえの戦いになる。当初本命とされたブッシュ・元フロリダ州知事は撤退を表明していて、どの候補に票が流れるかも焦点。