イギリスでＥＵ（＝ヨーロッパ連合）からの離脱の是非を問う国民投票が６月に行われることを受け、２２日、キャメロン首相は議会で演説し、ＥＵ残留への支持を訴えた。

　キャメロン首相が議会で演説するのは、国民投票を６月２３日に実施すると表明してから初めて。

　キャメロン首相「国民投票はイギリスの未来にとってきわめて重要なもので、これが最終決定だと自覚すべきだ。（ＥＵ離脱は）今後、何十年も国民を暗闇に陥れるようなものだ」

　国民投票を巡っては、国民的人気が高くキャメロン首相の盟友でもあるジョンソン・ロンドン市長や政権内の閣僚など与党内からも「離脱」支持が相次いでいて、首相は苦しい立場に立たされている。ＥＵ残留を訴えるキャメロン首相としては国民投票で「離脱」と決まるとやり直しがきかない最終決定だと強調することで、離脱支持派をけん制するとともに態度を決めかねている議員を引きこむ狙い。