ジカ熱対策 蚊の生殖能力失わせる新装置
中南米を中心に感染が拡大しているジカ熱をめぐりIAEA(=国際原子力機関)は23日、病気を媒介する蚊の繁殖を抑えるため放射線を使う装置をブラジルに提供することを決めた。
IAEAが提供するのは、オーストリアの施設で応用研究されてきた装置で、オスの蚊のさなぎに放射線をあてることで生殖能力を失わせるもの。生殖能力のない蚊を大量に育て蚊の繁殖地に放せば、メスと交尾をしても産んだ卵はふ化せず蚊の数を減らすことができるという。今年の秋にはブラジルでこの装置の運用が始まるという。
一方、アメリカ国立衛生研究所は24日、今年の夏までにアメリカでジカ熱ワクチンの臨床試験が始まる見通しであることを明らかにした。しかし、完成時期の見通しは示していない。