同時テロ 原子力関連施設を狙った可能性も
ベルギーで22日に起きた同時テロ事件をめぐる捜査で、実行犯らが原子力関連施設を狙ってテロを起こそうとしていた可能性があることが分かった。
地元メディアによると、ベルギー北東部にある原子力研究施設の責任者の自宅に監視カメラが設置されていた。押収されたカメラの映像には責任者が映されていたという。責任者が勤務する施設では放射性廃棄物などを扱っていて、当局は、実行犯らが放射性物質を撒き散らすいわゆる「汚い爆弾」を作ろうとしていた恐れがあったと指摘している。
また、別の場所にある原子力発電所では職員11人の出勤が止められていたことが分かった。理由は明らかになっていないが、18日には警備を強化するため軍の部隊が派遣されており、テロの脅威が増していた可能性がある。
一方、地元メディアによるとブリュッセルの空港で起きたテロで自爆したとされるナジム・ラシュラウイ容疑者の指名手配の記載がベルギー警察のホームページから削除されていることが明らかになった。当局が、ラシュラウイ容疑者を自爆した実行犯だったと特定した可能性があるとしている。