空港で自爆テロの男“パリのテロにも関与”
31人が死亡したベルギー同時テロで、検察は25日、空港で自爆した実行犯のDNAが去年11月のフランス・パリ同時多発テロ事件の現場から検出されていたことを明らかにした。
ベルギー検察は25日、空港で自爆テロを起こした男について、ナジム・ラシュラウイ容疑者(24)と特定した。このラシュラウイ容疑者のDNAが、去年11月のパリ同時多発テロで約90人が犠牲となった劇場で使われた爆発物などから検出されていたという。ラシュラウイ容疑者は、すでに逮捕されているパリの事件の実行犯サラ・アブデスラム容疑者と一連のテロ事件の前に行動を共にしていた。
一方、アブデスラム容疑者は取り調べに対し、ブリュッセルのテロについての供述を完全に拒否しているという。ブリュッセルのテロ実行犯が、パリでのテロにも関与していたことが明らかになる中、アブデスラム容疑者としては実行犯らのネットワークの実態解明を妨げる狙いがあるものとみられる。
また、捜査当局は25日、新たにブリュッセル市内の数か所で家宅捜索を行い、新たに3人を逮捕した。家宅捜索は、前日にフランスで行われた捜索に関連したもので、このとき逮捕された男はパリで新たなテロを計画していたという。