安倍首相、独首相に財政出動の必要性訴える
安倍首相は日本時間5日未明、ドイツのメルケル首相と会談し、世界経済を支えるための各国による財政出動の必要性について訴えた。
会談の中で安倍首相は、不透明さを増す世界経済への対応について、「G7(=主要7か国)には機動的な財政出動が求められている。伊勢志摩サミットで強いメッセージを出したい」と伝えた。これに対し、メルケル首相は構造改革や金融政策とのバランスの重要性を訴え、両首脳は議論を継続することで一致した。
安倍首相「伊勢志摩サミットで引き続き議論を行っていくことで一致しました」
メルケル首相「欧州中央銀行による独立した金融政策と財政支援、そして投資。3つの構造的な改革の適度なバランスが必要だ」
サミットを目前に控えた今回の会談で、安倍首相は財政出動の必要性について、ヨーロッパ最大の経済大国・ドイツの支持を得たい考えだったが、財政規律を重視するメルケル首相は慎重姿勢を崩さなかった。世界経済に対してG7各国が一致して強いメッセージを打ち出せるのか、議論はサミット本番に持ち越される。