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オバマ大統領、広島訪問へ 決断の背景は?

2016年5月11日 0:38
オバマ大統領、広島訪問へ 決断の背景は?

 アメリカのオバマ大統領が今月27日に被爆地・広島を訪問することになった。オバマ大統領が最終的に決断した背景は何だったのだろうか。アメリカ・ワシントンから近野宏明記者がリポート。

 何よりも「オバマ大統領自身の強い思い」が広島訪問実現の最大の要因。関係者もそう口を揃える。

 大統領の広島訪問へ向けては、6年前の当時のルース駐日大使に始まり、国務次官、先月のケリー国務長官と、順に訪ねることで着実に布石を打ってきた。特にケリー長官は大統領に訪問を促すと公言したが、アメリカ世論の大きな反発はなく、有力紙も社説で訪問を支持したこともあり、機は熟したという判断に至ったもの。

 ホワイトハウス高官は今回の訪問では「原爆投下の決断については振り返ることはしない」と強調している。つまり「謝罪」はせず、「謝罪外交」だとの国内批判も周到にかわしている。

 核兵器のない世界という理念は現実的な進展は殆どない。オバマ大統領としては、広島への思いと世論とのバランスのはざまで訪問を外交上の成果としたい狙い。