関係改善模索 北高官、中国・習主席と会談
北朝鮮の外交を統括する李スヨン副委員長が、1日、中国の習近平国家主席と会談し、関係改善にむけた金正恩委員長からのメッセージを伝えた。
李スヨン副委員長は1日夕方、北京の人民大会堂で、習主席と会談した。国営の新華社通信によると、李副委員長は習主席に対し、「伝統的な友好関係を共に発展させ、朝鮮半島の平和と安定を維持することを望んでいる」との金正恩委員長のメッセージを伝えたという。
これに対し習主席は、「関係各国が冷静さを保ちながら対話を進め、地域の平和と安定を維持することを望む」との従来の立場を強調したという。
北朝鮮としては、金委員長の訪中も視野に関係改善を図りたい思惑があるとみられるが、これについて意見が交わされたかどうかは明らかになっていない。
一方、中国としては、中朝関係の修復を進めることで、核実験などの挑発を続ける北朝鮮への影響力を取り戻す狙いもあるとみられる。
会談後、李副委員長らは、故・金正日総書記も訪れた北京ダックのレストランで、中国共産党の外交担当者らと会食をした。
一行は、2日に北朝鮮に帰国する見通し。