アジア・太平洋地域の国防相らが集まり、シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議」で４日、アメリカのカーター国防長官は南シナ海で埋め立てを続ける中国を強く批判した。

　会議は、南シナ海で実効支配を強める中国に、各国がどのような姿勢を示すかが焦点。アメリカのカーター国防長官は演説で、中国の行動は、「自らの孤立を招く万里の長城を築きかねない」と批判した。

　アメリカ・カーター国防長官「中国は南シナ海で　前例のない行動を拡大しており、その戦略的意図について懸念している」

　さらに中国が埋め立てた人工島の近くでアメリカが艦船を航行させることについては、国際法の範囲内との認識を改めて示し、今後も継続する考えを示した。

　これに対し中国側が、なぜ中国の活動ばかりに言及するのかと尋ねると、カーター国防長官は「中国が南シナ海での軍事化を加速させているからだ」と改めて批判した。