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「仲裁裁判所が違法で無効な判決を出した」

2016年7月12日 19:33
「仲裁裁判所が違法で無効な判決を出した」

 南シナ海の領有権をめぐり、フィリピンが中国を相手に訴えていた案件について、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は、中国が南シナ海のほぼ全域に権利を持っているとする法的根拠はないとの判決を言い渡した。

 判決では、中国が自らの権利が及ぶ範囲として南シナ海に独自に設定する境界線の「九段線」について、「中国が歴史的な権利を有するという法的な根拠はない」という判断を下した。また、南沙諸島の中国の人工の島には、排他的経済水域(=EEZ)は生じないとしている。さらに、中国は南沙諸島のサンゴ礁に取り返しのつかないダメージを与えていると指摘した。

 判決を受け、フィリピンのヤサイ外相が会見し、仲裁裁判所の判断を「歓迎する」と述べた。その上で、領有権を主張する中国側に自制を求めた。

 一方、中国の国営・新華社通信は、「仲裁裁判所が違法で無効な最終的判決を出した」と速報で伝えた。

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