仏トラック突入 容疑者はニース在住31歳
フランス南部のリゾート・ニースで14日夜、トラックが花火を見ていた群衆に突っ込み、84人が死亡し、多数がケガをしている。事件当時、トラックが人を狙って蛇行運転していたとの情報もあり、当局はテロ事件とみて捜査している。
事件があったのはフランス南部・ニースの中心部で、地元警察によると、トラックが群衆に突っ込み、2キロにわたって走行した。ロイター通信によると、これまでに84人が死亡、多数のケガ人が出ていて、うち18人が重体となっている。またトラックは、人を狙って蛇行運転していたと伝えている。
トラックが止められた後、運転手は、何発も銃を発砲、その後、当局に射殺されたという。
地元メディアによると、運転していたのはチュニジア出身でニース在住の31歳の男で、銃の所持や人質事件などの前科があるということで、名前について、ムハンマド・ラフエジ・ブーレル容疑者と伝えている。警察は、男の自宅を捜索したという。
事件当日、フランスは革命記念日の祝日で、現場には花火見物のために大勢の人が集まっていた。今のところ、日本人が巻き込まれたという情報はない。
バルス首相は、事件について会見で、「フランスがまたテロに襲われた」と危機感をあらわにしていて、テロ対策班が捜査を進めている。
オランド大統領は、「テロに屈しない確固たる決意を見せなければならない」と述べ、今月26日までの予定だった非常事態宣言を3か月間、延長する方針を発表している。