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仏トラック突入 容疑者は「いたって普通」

2016年7月15日 23:57
仏トラック突入 容疑者は「いたって普通」

 フランス南部のリゾート・ニースで14日夜、トラックが花火を見ていた群衆に突っ込み、84人が死亡、多数がケガをした。事件現場から小島記者が伝える。

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 こちらはフランス有数のリゾートで、15日も町では観光客がカフェでくつろぐ様子がみられた。しかし、高級ホテルが並ぶこちらの目抜き通りは、現在も完全にシャットアウトされている。その真ん中には銃弾を受けたトラックが止まっていて、悲惨な事件が現実のものであったことを物語っている。

 目撃した人によると、トラックは上下左右に激しく揺れながら走行したということで、接触を繰り返しながら突き進んだ様子がうかがえる。

 容疑者を直接知るという人物に話を聞いたが、一様に、異常は感じなかったと話した。2年ほど前まで近所づきあいがあったという人によると、特に宗教を強調するような様子はなかったといい、最近見かけた人も「いたって普通だった」と話していて、過激な思想に染まったという話はこちらでは聞かれなかった。

 地元メディアによると、容疑者は、離婚後、最近は金に困っており、精神的に不安定だったという。

 オランド大統領は会見でテロだと断定しつつも、イスラム過激派など背景につながる話には一切、触れなかった。

 政府は、テロと断定して捜査を進めているが、犯行声明などはまだ出ておらず、動機や背景などは依然、闇に包まれたままだ。