×

「トランプ指名受諾演説」3つのポイント

2016年7月22日 17:12
「トランプ指名受諾演説」3つのポイント

 アメリカ大統領選挙に向けた共和党大会は、大統領候補に指名されたドナルド・トランプ氏が指名受諾演説を行い、4日間の日程を終えた。前ニューヨーク支局長の国際部・小野高弘デスクが解説する。

 格調高い演説というより、威勢良く、平たい言葉で訴えかけている印象があり、「嫌われ者」のレッテルを払拭しようという感じが見受けられた。

 トランプ氏の演説は3つのポイントがある。

 「アメリカの安全を取り戻す」
 「労働者を守る」
 「ヒラリーは負の遺産を残した」

 この中でトランプ氏が最も重きを置いたと思われるのが「労働者を守る」だ。これには戦略・狙いがある。

 トランプ氏はアメリカの中西部・ミシガン州、ウィスコンシン州、ペンシルベニア州に目を向けている。ここは工業が盛んな地域で労働者が大勢住んでいるが、大統領選ではいつも民主党が勝ち続けている牙城で、ここを切り崩せれば勝てるかもしれない。だから、ここにいる労働者たちに猛烈なラブコールを送っている。

 クリントン氏も当然、守りに入るので、今後は2人が労働者にどんなメッセージを送って票を取り込んでいくのか注目すると面白いと思う。