アメリカ大統領選挙に向けた民主党大会は３日目の２７日、クリントン氏とともに戦うケイン上院議員が副大統領候補に正式に指名された。ペンシルベニア州の会場から近野宏明記者が伝える。

　大会３日目はオバマ大統領、バイデン副大統領が演説するほか、多数のセレブリティが参加し、その支持層の幅広さがアピールされる。

　副大統領候補となったケイン氏は日本時間２８日昼前に指名受諾演説を行う予定で、開会前に会場を下見した。正副大統領候補が正式に決まるこの日、共和党のトランプ候補は攻撃を強めた。

　トランプ氏「クリントン氏はひどいものだ。女性大統領には賛成だし、実現するだろう。だが、それがクリントン氏なら、女性にとって悪いことだ」

　そのクリントン氏と８年前の民主党予備選で戦ったオバマ大統領が、３日目のトリとなる演説を行う。党内の亀裂を修復し、民主党政権を続けるため自身の成果を強調し、クリントン氏を初の女性大統領に押し上げるという３つの重要な役割を担う。

　選挙演説では抜群の冴えを見せるオバマ大統領が、強力な言葉で後継者への道をつなげ、大統領としての大きな責任を果たすことが期待される。